唇にキスを、首筋に口づけを
何かが終わってしまったような気がして、私は目を閉じた。
というか、この状況を終わらせたくて、
目を閉じた。
目を開けたら、これが夢だったと、思いたくて、目を閉じた。
目を開けると、
確かに私の足は地についていた。
「ゆ、め?」
けど、私の目の前には木が広がっている。
やはり、夢じゃない。
攫われた・・・.?
拉致、された?
誰に?
私は顔をあげた。
すると、見たことのある顔。
と、いうより。
私が、好きな、というか、気になっている、というか、
その、顔。
「ジュン、くん?」
私の胸に謎の鼓動の高鳴りがあった。
嫌な、予感がする。
お願いだ。
私の予想よ、当たらないでくれ。
「夢じゃないよ?ゆりな・・・」
ニヤリ、
怪しく笑った口元に・・・
「ああ、あああ、あ、」
き、ば。
白く鋭い牙・・・。
ああ、あああ。
私は足元が崩れた。
ヘナヘナと座りこんでしまった。
「おーおー、
腰、抜かしちゃった??」
違う、違う、
これは、ジュンくんなんかじゃない。
似てる人だ、そっくりさんだ。
だって、私の知ってるジュンくんは、
こんな顔しない。
こんな、悪党みたいな顔は、しない。
私の肩に触れて、近づこうとした。
「い、いや!」
私は払おうとした、
けれど、手は離れない。
私は何とか声を振り絞る。
「あなた、だ、れ?」
私は眼力強く聞いた。