執事と共にバレンタインを。
「大丈夫ですか。さあ、がんばって」

「無理よ」

「力を入れるからですよ」

「だって、」

「力を抜いて、そう。お上手ですよ」


春樹の吐息が、耳元にかかる。


「やぁ、もう、できな……あっ」

「ああ、もうべたべたですね」

「春樹ぃ……」
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