執事と共にバレンタインを。
「嫌になるわね」

「と、いいますと?」

「貴方が、よ」

「私、でございますか」

恵理夜の不機嫌な様子に、春樹は困惑の色を隠せない。

「全部完璧にやっちゃうんだから」

「いえ、そんなことは……」

「そこで謙遜したって厭味なだけよ」

「……お嬢様、一体何のことを仰っているんでしょうか」
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