執事と共にバレンタインを。
春樹は、恵理夜を真っ直ぐに見つめた。


「それに?」


「私には、貴女のように嘘を見抜くことはできません」


恵理夜は、人の嘘を見抜く不思議な勘を持っていた。

大抵の人に通じるその能力は幾度となく恵理夜たちを助けてきた。

しかし――
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