執事と共にバレンタインを。
日本人形のように切りそろえられた漆黒の髪に、白い肌。

何より目を引くのがその大きな瞳である。

黒目がちのその眼は、冬の夜空を固めたような色で、力と意志の強さを感じさせた。

そして、その視線は、手にしたカップに注がれた黄金色の液体に向けられた。
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