執事と共にバレンタインを。
「部屋にいらっしゃらないと思ったら、ここで何を?」

「お祖父様に譲っていただいたの。すごい香りね」

「いずれにしても、未成年の飲酒は咎められるべきことですよ。お嬢様」

「飲んでないわ。よく見て」


お嬢様――そう呼ばれた恵理夜はカップをこちらに向けた。
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