執事と共にバレンタインを。
「何モンだぁ、てめぇっ」


部下の一人がようやく怒鳴り声を上げた。


「お嬢様を、お迎えにあがりました。使用人の者です」

「使用人、は訂正しなさい」


両手両足を縛られ、床に転がったまま恵理夜は春樹を見上げ不適に微笑んだ。


「間違えないで。貴方は、私の執事よ」

「以後、気をつけます」


春樹は、同じように微笑み返した。
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