lucky×unlucky
色鮮やかな電飾の輝く小さな丸い箱の中に俺達は入る
向かい合って座り、俺はなんとなく下でいじけている亮介を見て
篠宮さんは横の窓硝子に手を這わせ、外の景色を眺めた
「…綺麗」
自然と、篠宮さんから口をついて出た感嘆の言葉
徐に顔を上げれば、篠宮さんは外の灯りに照らされてキラキラしていた
「篠宮さんだって…」
綺麗でしょ…という言葉は呑み込んで
「ねぇ…楽しかった?」
そう問いかければ、横目で俺を見たあとまた夜景へ視線を向ける
「…まぁまぁじゃないの?」
小さな声でボソリと呟いたが、狭いこの空間ではしっかりと俺の耳に届き、俺はへラリと笑った
「亮介…いつもはあんなに馬鹿じゃないんだけどねぇ~…篠宮さんがいるからってはしゃいじゃって~」
「…ふぅん」
「絶叫系なんて一回は乗るけど二回目は絶対に乗らないのに~篠宮さんの一言で乗るとか言っちゃって~♪俺笑い過ぎて腹筋崩壊ぃ~」
「…そう」
外に視線を向けたまま、俺の話に素っ気ない返事をする篠宮さん
でも、その顔は何処か懐かしそうな物を見ているようで
「…家族のこと思い出してるの?」
思わずそんな言葉が口から零れ落ちた