lucky×unlucky


「…い…おーい‼」

その声は何やら下から聞こえてくるようで

俺は窓から少し身を乗り出して、人目も気にせず大声を出している馬鹿を探す

数秒もせずに目的の人物は見つかり、その男はいつ買ってきたのか光る棒を振り回して更に声を張り上げた

「あ‼きょうへーい‼篠宮さーん‼大丈夫かぁー⁉」

「……」

これは返事した方が良いのかなぁ…

うーん、とりあえず…

俺はクルリと顔を篠宮さんへ向けるとヘラリと笑って手招きする

篠宮さんは一瞬怪訝そうな顔を浮かべたが、声の主が気になるのか渋々此方へ来て膝立ちで座ると窓から顔を出した

「あ、篠宮さーん‼無事だったー⁉怪我はないー?てか、恭平ズルい‼近い‼代われー」

あいつ…最後に本音出たな

「……誰」

「だれって…亮介くんですよー?」

「はあ?なにやってるのよ…」

「何って…安否確認じゃないの〜?」

下で篠宮さんの名前を連呼している亮介にあからさまに嫌な顔をする隣にちょこんと座っているお嬢様に思わず吹き出しそうになったがなんとか堪える

「たかがアトラクションが止まった位で馬鹿みたいに騒いで…しかも公共の場所で私の名前を叫ぶなんて…ふざけるのも大概にしなさいよ…」

余程目に余る行為だったのかふつふつと怒りを燃やしている篠宮さんに亮介哀れ…と心の中で笑いながら手を合わせたのだった





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