lucky×unlucky


スズナ…と呼ばれたいかにも清純派という外見とは裏腹に

荒い言葉遣いで悪態つきながら携帯をいじると、徐に耳元へ持っていく

『ーーーあ、もしもし…え、見つかった?…あー…裏庭の辺りで…そう…わかった…捕まえたら連絡して』


ピッと通話ボタンを切り

不意に、此方へ視線を向けた

不味いと思った瞬間にはもう遅く、顔だけ出していた俺達とバッチリ目があってしまう

やば…

『…………』

涼香は一瞬大きく目を見開いたが直ぐに何事も無かったかのような顔に戻り、俺達のいない方向へ踵を返した





「え、見つからなかった?」

「馬鹿。んなわけねーだろ」

亮介にぺちんと軽く頭を叩かれ階段裏から抜け出すと、涼奈さんの行った方向を見つめる


何故、涼奈さんは俺達の事を逃がしてくれたのだろう

俺達のファンだから、嫌われたく無かった?

いや、だったら弁解とかするだろう

何も言わずにどっか行くなんて…どういう事だ?

「それより、さっきの話だと篠宮さんはまだ捕まってないようだな…早いとこ合流出来れば良いんだが…」

行くぞ、という声に俺は少し遅れて頷き、俺達は涼奈さんとは逆方向にある裏庭へ走り出した


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