lucky×unlucky



”は…?今の篠宮の状況分かってんの⁉︎”

「分かってるわよ。頃合いを見て、学校抜け出すから」

”そんなの無理だか…あ!”

小さく貸せと声が聞こえ、声の主が代わる

”もしもし篠宮さん⁉︎今すぐそこから離れて‼︎”

「亮介くん、どういうこと?」

焦ったような声でそう言う亮介くんに、知らず自分の声が低くなる

”そもそも屋上はよっぽどのことがない限り鍵がしまってる。屋上の鍵は二本あって…一つは恭平、もう一つは職員室に。だけど、さっき先生に連絡したら鍵が無くなっているって…”

山本はここにはいない…今日開ける理由もない

「…それって」

『つまり、そこに先生以外の誰かいるってこと』

「え………っ!!?」

慌てて後ろを振り返ったが一歩遅く、素早く口元にハンカチを当てられてしまい、途端に意識が遠のいていく

ガシャン…と手から抜け落ちた携帯が重力に従って落下して、鈍い音をたてた

僅かに残っている意識の中、どうしてここにすんなり入れたことに疑問を持たなかったのだろうと後悔しながら

最後に見たのは

何故か、酷く傷付いたような顔をした女の子だった

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