lucky×unlucky
-山本恭平side-
「チッ…遅かったか…」
ブツ…と通話が途絶えたのとほぼ同時に亮介は俺に携帯を押し付けると、代わりに自分の携帯を取り出した
「……あ、部長お疲れ様です。平です」
相手は風紀委員長兼亮介の部活の先輩で、亮介は簡単に事情を説明すると
委員長はそういうことならばと快く篠宮さんの捜索を引き受けてくれたが、初の特別ル-ルとやらで巡回に回す人数がいつもより少なく、あまり期待しないで欲しいと付け足した
「いえ、部長がお力添えしてくれるだけでも充分心強いです。それでは、お願い致します」
口早にそう言って電話を切ると
隣から刺さるような視線を感じて、怪訝そうな顔でチラリと見やった
「どうしたんだよ」
「…いや、亮介がやけに冷静だなぁと思って」
篠宮さん命‼の亮介だから…篠宮さんは俺が助ける‼なーんて、なりふり構わずやっちゃうんだと思ってたけど、指示は的確で、どちらかといえば俺の方が取り乱してた
「まぁ、風紀委員だからこういう対応は慣れてる」
それに、と付け加え、亮介は突然立ち止まる
「…それに、なんだよ」
少し遅れて足を止めた俺は後ろを振り返り、亮介と視線を絡める
「…俺の感情に任せた判断で、大事な子が傷付いて欲しくない」
「……ッ」
揺らぐことのない瞳には友達以上の感情が見え隠れしていて、俺は一瞬息が出来なかった