姉妹

目の前で顔を真っ赤にして”美月ちゃん”を連呼している祖母を子供だと思った



そう、子供だとおもってしまったのだ



それゆえに、怖くない



相手は自分より愚かで弱い子供なのだから



「彼氏の件は関係ないと思うよ」



「そんなことはないのよ、美紅ちゃん」



ここで極め付けとばかりに祖母は意地の悪い顔をした




―あ、くる




あの一言が
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