姉妹

―わたしは、変わったから



―変わったというより、受け入れてしまったから。そして、慣れてしまったから



―味方が、できてしまったから




もう怖いものなんて、ない




「悪魔が幸せになっちゃいけないなんて、だれが決めたのかしら。そもそも幸せって何なんでしょうね。あなたのいうところの幸せが、私にとっての幸せになるとは限らないとは思わないの?」




「な、なんなのよいきなり」




「悪魔であることの、何がいけないのかしら?」



そういって不敵に笑った美紅は、どうしようもなく美しい悪魔のほほえみだった
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