姉妹
「え、学校抜け出すの?授業時間中に?」
「美月ちゃんは真面目だなー」
和也の笑みにちょっと呆れが入った
「もういいわよ!行くわよ!さぼり上等!!」
「その意気だ!!」
二人はこそこそと学校を抜け出し、ベタな学園ドラマのベタな展開になぞって河原に並んで腰かけた
「気持ちいいわね」
「そうだね。悩み多き青春って感じ」
うーっと和也は背伸びする
「ふふ。そうね」
「じゃあ、さっそく本題」
和也の目が見たことないほど優しい笑みをして話を聞く体制に入った
ぽつり、ぽつりと美月は話し始めた
はじまりの庭の事件
小学校から中学校までの出来事
家のこと
今はいない両親のこと
最近見る夢のこと
少しずつ整理しながら話した
一瞬少し話しすぎたかと思いとどまったが、止められなかった