姉妹
「そうか。それは嬉しいね」

「信用できないって思わないんですか」

「君はそんないい加減な人間ではないと思うのだが」

「はい。でも会って一日と経っていません」

「時間は関係ないんだよ。これは心の話なのだから」

善蔵は晴樹に向き直した

「晴樹くん、何があっても今の君に、今の言葉に忠実であってほしいと思う」

「といいますと…」

「美紅を守ってやってくれないか」

「!」

「俺はもう長くないだろう。分かるんだ自分のことだから。祖母もあんな様子だ。美月だけでは駄目なんだよ。誰か、美紅のそばであいつの『味方』になってついている奴が必要なんだ」

「死期が近づくと直感が冴え渡るというが、その類なのかもしれん。君を一目見たときに、美紅の味方になってやれるのはあんただと思ったんだ」

「おかしいと思うだろう、信じられないと思うだろう、重荷だと思うだろう?だったらせめて、噂を信じるよりも本当のあの子を見てほしいんだ」

「美紅が自分のことを悪魔だと言い始めたら「美紅は悪魔なんかじゃない!あんなに優しく儚い笑顔を見せる奴が、悪魔なわけない!!あんたまでそんなことを言うのか!!」

「は、勝手に取り乱してしまってすみません」

「そう、その意気だ。そうやってあの子に言い聞かせて欲しいんだ」

「『美紅は悪魔なんかじゃない、俺は味方だ』この言葉がどんなにあのこの救いになるか・・・」
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