君に嘘を捧げよう
桜は散る
「アヤネちゃん♥」
あれから一週間。
あれからなにも変化はない。カイは相変わらずアヤネにべったりだ。
「遠藤くん…その話は断ったハズだけど…」
「えー。一緒にいこや。お花見♬」
そう、うちの学校の近くに桜がきれいなスポットがある。
2,3日前からカイはアヤネをさそっているが、そのたびに玉砕。それでもくじけないのがカイだけど。
まあ、アヤネは…。
「わたしタクトと行くの。2人だけで行きたいから。ごめんね?」
というわけで。
「ふーん…そ」
俺はカイににらまれた。かなり迫力ある。
「んじゃ、教室戻るわ。じゃねアヤネちゃん♥」
俺とアヤネが同じクラスで、カイだけが違うクラスだからそこはよかったと思う。
「女がらみだとアイツ無敵だな…」
「どしたのタクト?」
「ん?なんでもない」