君に嘘を捧げよう

「謝るほかないな。…か」

「か?」

「これはすごーく奥手なタクトには難しいかもしれんけど」

「…?」

なんか嫌な予感がする。

「まずなにも言わず抱きしめる!」

「無理!」

「まあ続きがあるからちょい聞けや。んで耳元で『誕生日おめでとう』とささやいてな、そこでそのままチュウやで!!」

「はあ!!?そんなのアヤネがよろこぶわけ」

「でもあっちはお前のこと『タクト』やと思ってるんやで?愛する『タクト』からキスされたらアヤネちゃんも嬉しいやろて」

「…んー…まあ…」

「まあ頑張れ。…あ、ミワちゃんやー♥」

「ええっ!?ちょ…」

紫苑さんを見つけたカイはそのまま行ってしまった。

「てかまだ紫苑さん追っかけてんだ…」

呆然と立ち尽くす俺。

なんか取り残された感じだ。


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