ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
「と…とにかく忙しいの!だからご心配なく!」


そう言い放ち、テレビをつけた。

無理矢理この話題を終わらせる。


「ちーちゃん…」


結平が小さく呟いた。


「…クリスマス、一緒に過ごさない?」


一緒に…

結平と…?


「家族三人で」


それを聞いて、一瞬期待した自分が嫌になる。

そうだ、結平はこういう人だ。

誰も一人にさせない。

みんなを幸せにしようとする。

だから今もあたしのところに来てくれている。

家族だから…

娘だから…

何を勘違いしているのだろう…

あたしは結平の特別じゃないのに…

特別になれるわけないのに…
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