GARAKUTA
「でももしさっき打ったせいで腰痛が悪化して死んじゃったらどうするのよあたし夜に眠れないじゃないそんで夜中目覚めちゃって世界仰天ニュースを繰り返し見ちゃうのよあぁあの時こうしてればよかったのねって何回も悔やむのよ…それで…」



美青年は微笑のような表情を浮かべ…(いやそう見えただけかもしれないけど)勘弁したというようにため息をついた
「俺は腰痛持ちじゃない…が…わかった、んじゃ名刺くれ…で、なんかあったら連絡する…」


あたしは焦ってしまった
名刺なんてものは小学校の時に別の学校の子と交流するために作ったものしかない…
しかもそんなものがこの場にあるはずがなかった…

困ったあげくあたしは財布の中からテキトーなカードを取り出し彼に渡し
「住所とか電話番号書いてあると思います」
と告げると彼のっおい!という声も振り切ってそそくさと車に乗ってその場をたちさった…
なぜなら授業がもうすぐ始まる時間であり、ここで出席しないと不認定確定だったからだ

一人残された彼はポツリとつぶやいた…
「ツキヨノヨツバ…どうすんだよ…これ…」と彼女から渡されたカード…その名も保険証と呼ばれるものを眺めた
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