君がいれば・・・①
「好きなものを頼みなさい」


そう言われても……。



自分の手元にあるメニューは値段が書かれていない。



「あの、葉山部長が選んでください 好き嫌いはありませんから」




メニューを置いてお願いをする。




「了解」



葉山は慣れたように注文をした。



「何で誘われたか不思議そうな顔をしているね?」



「もちろんです」



「俺の事は知ってる?」



「俺の事?」



小首をかしげる。



「バツイチだって事」



「えっと……はい知ってます」



「学生結婚だったんだ 別れてから10年も経つ」



葉山部長は何でこんな話をあたしにするんだろう……?



「率直に言うよ 君の事が好きなんだ」



水を飲もうと口にいれた瀬奈は噴出しそうになった。


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