君がいれば・・・①
「シン、急用かもしれないよ?」



胸のボタンに触れたシンの手を瀬奈の指が掴む。



~~~~♪



シンはやれやれといった風だ。



着信を見ると兄のドンヒョク。



「はい?」



『シン、どういう事なんだ?』



いきなり新聞の話か……。



「どういう事って、見出しの通り」



いつもはマスコミに書きたてられて怒りをあらわにしているはずのシンの口調が穏やかだ。



『真剣なのか?』



「いつになくね」



認めたシンにドンヒョクが笑った。



なかなか真剣に付き合おうとしなかったシンなので今回は本気らしいと知り安心した。



『一度連れてきなさい おじい様も安心するから』



「そのうちに」



今はまだその時期ではない。



セナはシンが携帯に出た後、寝室に行ってしまっていた。



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