君がいれば・・・①
「わたし手伝うから」



「セナはそこにいて休んでいるんだ」



ホントにシンは女性の扱いに慣れているんだなと思ってしまう。



「う、うん……」



手に皿を持ったシンが出てきた。



「熱は?」



「あっ!」



体温計を手にしたままで計っていなかった。



「セナ……った事聞いていなかった?」



「えっと……聞いていました……」



聞いていたけどシンを見ていて忘れちゃったんだもん。



と、心の中で呟く。



シンが呆れてるような気がして急いで体温計を洋服の中へ忍ばせた。



そんな瀬奈をフッと笑う。



セナといると退屈しないな。



帰って欲しくないと考えてしまう。



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