君がいれば・・・①
「どうしたの?」



急に考え込んでしまった瀬奈に母が聞く。



「え?ううん なんでもない 荷物片付けてくるね」



片づけを理由に2階の自分の部屋に行った。




シン、会いたいよぅ……。



瀬奈は荷物もそっちのけで本棚からシンの写真集を手に取ると、ベッドの上に座って見始めた。



この腕で抱きしめられたんだね。



シンと愛し合ってしまったのが夢のように感じる。



自分が本当に韓国に行ったのかも今となっては夢みたいだ。



全然実感が湧かない。



シンの写真集を見ている所へ母がノックもせずに入ってきて、びっくりして写真集を床に落としてしまう。



「あら、片付けもしないでシンの写真集見ていたの?」



「う、うん……」



慌てて写真集を拾って机の上に置いた。




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