君がいれば・・・①
「電話してくるね」



連絡を入れておけば遅くなっても何も言われない。



でも誰と一緒かはまだ言えない。



たぶん言っても信じてくれないと思う。



バッグから携帯を取り出して家にかける。



『瀬奈、どうしたの?遅いじゃない』



母の典子だ。



「うん 友達に誘われて食事に来ているの」



『まさか男の人じゃないわよね?そんなわけないか~ 瀬奈に男が出来たらびっくりだわよ』



「ちょっと遅くなるから」



そう言ってから切ろうとした。



< 96 / 430 >

この作品をシェア

pagetop