お揃いの絆創膏【短編】
「はい、これあげるよ」
そう言って手渡しされたのが、一枚の絆創膏。
「え?」
「あたしも貼ってるんだよ。お揃い!!」
ゆーやちゃんの膝にも同じ絆創膏が貼ってあった。
「うん!!ありがとう」
ゆーやちゃんとお揃いっていうのが、嬉しかった。
「ねえ、ゆーやちゃん」
「ん?」
「一緒にチーム入ろうよ。僕、ゆーやちゃんと一緒に野球したいよ」
素直な気持ちを伝えたつもりだった。
でも、ゆーやちゃんから返ってきたのは「NO」だった。