僕の見つめる世界で。
せっかくだけれど、小森に
断ろうと思った。
僕にはその役目は無理だ。
「俺、小森に断ってくるわ」
席を立ち、驚いている飯島を
見下ろした。
「ちょっ、待て!俺が許さない!」
「……どうしてだよ」
僕の飽きれた顔に一瞬怯んだ
飯島だったが、すぐに気を取り戻した。
何となく。そう飯島は言い残して、その場から去ってしまった。
どうするべきか。
断るのはナシにして、デートをすることを考える。