Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜
好、き…?
―――私は、決して聞くことないはずだったその言葉を何度も反芻させる。
課長が、私を?
………そんなわけない。
課長は誰も好きにならないはずでしょう?
―――戸惑っている私の様子を察したのか、課長は私の頬に慈しむように指を伸ばす。
そして私と視線を合わせ、困ったような笑顔を浮かべた。
「ごめんな。いきなりこんなこと言っても困るだろう?…里谷はただ、俺のわがままに付き合ってくれてるだけなのに」
そう言うと、課長は深く息を吐く。