Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜
「気づかなかっただけなんだ。たぶん最初から、里谷に惹かれてた。だから言ったんだ。…“俺の女”だなんて、勝手なものを押しつけて」
そう話しながら、気づくと課長の指が小刻みに震えている。
私は、自然に目に涙を浮かべながら話の続きを待つ。
課長は私の頬をゆっくりと撫でて、その指を唇の方へ近づけていく。
そのまま私の唇をなぞり始めると、私の身体中に電流が走った。
「どうしようもないくらい好きだ。…里谷の、心も身体も、ぜんぶちょうだい………」
そう言って、泣きそうな表情で私を見つめる高野課長。
その震えた指先からは…課長の熱が、想いがすべて伝わってくるようだった。