Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜





いいんですか?


私で、いいんですか?


………課長は誰も好きになったことがないんでしょう?
初恋が、私でいいんですか?






「…いいんですか?」


私が震える声でそう尋ねると、課長は眉間にしわを寄せて私を見つめる。



「…なにが」


「課長の“初めて”が、私で………っ」



いいんですか?


そう言いたかった言葉は、声にならずにあたりに溶けていく。


私の唇は課長の唇でもって塞がれて、なにも話すことができなくなってしまった。





< 108 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop