【完】きっと、ずっと恋をする

季節は流れて2月。


今日は14日バレンタインデー。


学校中がなんだかチョコの甘い匂いでほんのり包まれている気がする。


男子はというと、昼休みだというのに、外にも体育館にも遊びに行こうとはせずに、教室で友達と話をしている。


少なからず、自分の居場所を確定しやすいようにしているのかな?


私はスクールバックに入っていたチョコの箱を確認した。

隣の席には誰もいない。

雄太郎はいつものように、体育館にバスケをしに行っている。


教室と廊下を繋ぐ小窓から、女子たちが顔を覗かせ、口ぐちにこう言う。



「あれ?雄太郎君いない」



「体育館でバスケしてるんじゃない?」



「あ、そっか。うわあ、緊張してきた」



パタパタと嬉しい音を響かせながら走っていく女子。


なんだか一緒の仲間にはなりたくない。

雄太郎には自分を特別な目で見て欲しい。


そんな意地を張っていたから…雄太郎が部活を終えて帰ろうとしているのに、チョコを渡せないでいた。


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