砂糖水に溶かした日常


よりによって、どうして、こんな色を手に取ってしまったんだろう。

それは、私の小さくて丸こい指には似合いそうもない真っ赤なマネキュアだった。


じっと、それを見つめていると上下する肩を誰かに捕まれた。

振り向くと、そこにはさっき怠そうにレジを売っていた店員が立っていた。

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