スノードロップ
「……」
「…許さなくていいよ、君は怒っていいんだ。それだけの事をしたんだから、おれが…」
司さまはゆっくり静かにつぶやいた
心臓がうるさく脈打ってるのが聞こえた
私だろうか…それとも彼だろうか、
「私に…キスをしたのも嘘ですか」
「……半分は嘘だった…。でも…半分は嘘じゃない、君が……、」
司さまは 私から体を離した
「…司さ…」
「君がとても綺麗に見えた…から…、」
彼はじっと私を見る
「…そ、で…すか」
「これは本当だよ。…紅々…」
そっと頬に冷たい手が触れた
本当はまだあなたを疑ってる…。
うまくいくわけないと思ってる…
けれど
「……」
今だけは…
私に謝った彼は信じてみたいと思った
謝った彼の目はとても真剣だったから。
「…ばか……」
「何か言った?」
「……好きです」
司さんはまた ありがとうと笑った