スノードロップ
「…」
「お嫌なんですか?」
「…ちょっとね。自分の相手くらい自分で決めれるってのに…まぁつき合いだから仕方ないって割り切ってやるしかない…」
割り切って…か
きっとたくさんの女性が司さんの周りを囲むのだろう
「そうだ…紅々。舞踏会の日抜け出さないか?」
「へ…」
思わぬ提案につい声が裏返ってしまった
「…舞踏会は2日続けてあるんだ、1日目の夜に2人きりで…、」
「え…。」
「嫌?」
嫌じゃないけど…
でも…
「仕事がいつ終わるか分かりませんし…、」
「あぁ…そうか。ん-末吉に適当に言い含めておくよ。末吉は佐々部さんの上の人間だから…」
職権乱用…。
「…ありがと…ございます」
とりあえずお礼を言った
ちょっと嬉しいかも…
「構わないよ」
司さんはにこっと笑った
少し 寂しそうに見えたのは気のせい…か分からなかった