天神学園高等部の奇怪な面々
慌てて追いかけていって、啓太に状況説明する事およそ5分。

「何だ…シー先輩とアリスカさん、そういう仲ではないんですね」

啓太がホッと胸を撫で下ろす。

そんな彼の発言に。

「んんんんん?」

アリスカが悪戯っ子のような表情で啓太の顔を覗き込んだ。

「『そういう仲』ってどういう仲?」

「え、いや、それは、その…」

口ごもる啓太。

アリスカは追及の手を緩めない。

「私がシーとそういう仲だと、啓太は何か不都合なのかしらぁ?」

「あぅっ、あわっ、あのっ」

すっかりしどろもどろになる啓太を見て、アリスカは楽しんでいるようだった。

「人が悪いのぅロシア娘。そのくらいにしてやらんか」

アスラがアリスカをたしなめた事で、彼女も啓太をからかうのをやめた。

…そんな生徒達の様子を見ながら、シーは目を細めていた。

< 37 / 135 >

この作品をシェア

pagetop