天神学園高等部の奇怪な面々
その頃、教室。

「はぁああぁあぁあぁ~…」

「………」

隣で脱力するような溜息を啓太につかれて、アスラが冷ややかに視線を送る。

「何じゃ啓太、その魂の抜け殻みたいな表情は」

「え…そんな事ないですよ…」

言うものの、『今朝告白に失敗して、自分の意気地なし加減にゲンナリしているところなんですよ、アスラ君』と言わんばかりの啓太の表情。

恐らく他人の思考が読める月は、いつもこんな感覚なのだろう。

「全く…『蓼(たで)食う虫も好き好き』と言うが…あの気性の荒いロシア娘のどこがそんなに良いのか…乳の発育が良いのが好きなら、乳牛でも愛でれば良かろうに」

サラッとセクハラ且つ侮蔑発言を口にするアスラに。

「アリスカさんをそんな風に言わないで下さいっっっ!!」

ガタン!と椅子の音を立てて。

教室内にいる生徒の誰もが振り向くほどの大声を出す啓太。

「あ…」

お陰で注目を浴び、彼は縮こまってまた座る。

「…すまぬすまぬ」

そんな啓太を見て、滅多に表情を見せないアスラが笑みを浮かべた。

「啓太はすっかりロシア娘に御執心のようじゃのぅ…」

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