男だって恋をする!!
「はぁ…」
今日もHRでしか話せませんでした。
明日こそもっとがんばりましょう。
そんなことを考えながら校門を通ると声をかけられた。
「おい。」
「はい?」
声をかけてきたのは他校の女生徒だった。
女生徒の制服は不良高校と呼ばれている高校の制服だった。
女生徒自身も少し不良っぽく、茶髪にピアスとボーイッシュな感じだった。
けれど顔はかなり整っていてかわいい。
「僕になにか御用でしょうか?」
「…久しぶり。」
「え?どこかでお会いしましたか?」
「はぁ!?覚えてないわけ?あたしだよ!あ・た・し!」
「あたしさん?」
「あたしは名前じゃないっつーの!飛鳥!中井飛鳥だよ!!」
「中井、飛鳥さん…」
中井飛鳥さん…
何か懐かしい響きです。
聞き覚えのある…
中学の頃?いや、もっと前だったような…
あぁ…人様の名前を忘れるなんてなんて失礼なことをしているんでしょう。