Water World Wars ~軍人と少女の恋物語 【序】
海王星、第12居住艦:ラオメデイア――
艦としては比較的新しい部類に入るラオメデイアは、他の居住艦と同じようにセンターと呼ばれる大きな街を中心とした構造だった。
街や艦の機能維持のため、センターには昼夜を問わず人の流れが出来ている。
センターには艦を運営する主な機能や商業区など、人々が働くための場所がほぼ集約され、住居はその街の周りにある「居住区」と呼ばれる場所にまとめられている。
一応、住むべき場所は居住区であると定められているものの、居住場所はセンターにある海王政府のラオメデイア維持運営機関に届け出て許可されれば、比較的自由に選ぶことが出来る。
人工だが自然のように作られた山や湖などもあり、そういったものを好む人間は自然の中に居を構えることもあるという。
艦には民間の治安維持のための警察と、艦の安全維持のための海王政府軍が存在する。
警察は軽犯罪や交通整理などを処理する権利が与えられ、重犯罪や艦の運営維持に支障をきたすようなトラブル、もしくは警察の手が足りないときなどは軍が動く。
軍の人間も民間人と同じように居住区に住み、非番や勤務時間外であれば艦内で自由な生活を送っている。
「――……」
今、昼の人工太陽の日を窓から浴びながら、運転手つきの軍用エアカーに身を預け、ラオメデイアの公道を走っている人物も、例外ではない。
艦としては比較的新しい部類に入るラオメデイアは、他の居住艦と同じようにセンターと呼ばれる大きな街を中心とした構造だった。
街や艦の機能維持のため、センターには昼夜を問わず人の流れが出来ている。
センターには艦を運営する主な機能や商業区など、人々が働くための場所がほぼ集約され、住居はその街の周りにある「居住区」と呼ばれる場所にまとめられている。
一応、住むべき場所は居住区であると定められているものの、居住場所はセンターにある海王政府のラオメデイア維持運営機関に届け出て許可されれば、比較的自由に選ぶことが出来る。
人工だが自然のように作られた山や湖などもあり、そういったものを好む人間は自然の中に居を構えることもあるという。
艦には民間の治安維持のための警察と、艦の安全維持のための海王政府軍が存在する。
警察は軽犯罪や交通整理などを処理する権利が与えられ、重犯罪や艦の運営維持に支障をきたすようなトラブル、もしくは警察の手が足りないときなどは軍が動く。
軍の人間も民間人と同じように居住区に住み、非番や勤務時間外であれば艦内で自由な生活を送っている。
「――……」
今、昼の人工太陽の日を窓から浴びながら、運転手つきの軍用エアカーに身を預け、ラオメデイアの公道を走っている人物も、例外ではない。