15歳のラビリンス
金髪にしたくらいで非行に走ったとかふざけんな。
んなら、親に逆らって嘘付いて夜遊びしてた私のがよっぽど非行に走ってるっつーの!
再び友達を押しのけて、私は教室を飛び出した。
2年生の昇降口へ行こうとした時、階段からおりてきたこうちゃんとバッタリ会う。
「こうちゃん!ジン…どうしちゃったの…?!」
「俺らにもわかんねーんだよ。ただ、びっくりして…」
「二人とも、朝の会始まるぞ」
二人して階段をおりようとしたら、下から先生が上がってきた。
私とこうちゃんを交互に見て、先生がため息をつく。
「飯島、深川。お前たち、教室に戻れ」
「や、でも…」
「河村をあの状態で教室に行かせる事はできない」
きびきびとした声で先生はそう言った。