15歳のラビリンス


「世界というか、タイプは違うよね?真面目な美織とヤンキー仁哉」


「私、真面目じゃないし」


「周りはそう見てるって事だよ。今までずっとそうだったでしょ?親の言う事を聞くいい子ちゃん」



だって、そのほうが楽だったんだもん。


彩乃は私の机に腰掛けてため息をついた。



「…うちの親、離婚する事になったんだ」


「え?」



うつむきながら突然呟いた彩乃。


私は驚いて聞き返す。



「…夏休み前に言った事覚えてる?私たちは子どもだからって親の言う事を全部受け入れなくちゃいけないのかなって」


彩乃に言われて私は記憶をたどる。







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