溺れていく
『二回目だね。』


『笑い事じゃないのよ。いい加減課題を提出してもらわないと、困るわ。』


『補習になったらあんたも夏休み無くなるもんね。』

『そうじゃなくて…渡辺くん、私が嫌いなの?』


『あんたはいい教師だよ。授業も完璧、学校でもあんたの授業だけ補習者が出てない。あっ、でも俺が補習になったら俺が第1号だね。』


『渡辺くん、答えになってないわ。それと、前から言おうと思ってたんだけど、先生って呼びなさい。』


『……。』


『あんたは駄目。私は教師よ。』


『…俺はあんたを先生とは呼べない。』


『どうして?』


『気づかない?』


『答えになってないわ。』


『じゃぁあんたの望む答えは?』



俺の質問に、
あんたは目を反らした、

生徒と話す時は必ず目を合わせるいい教師だったのに、





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