LOVEらいふ
ナイフを持った優衣が、じりじりとあたしに近づいて来る。





逃げようとするけど、手は縛られたままだし、ドアは優衣の後ろにあるし。



絶対逃げれない。



………どうすればいいの?
あたし、このまま優衣に殺される…………?





「……ゆ、優衣っ。

来ないで………来ないで…!」



あたしはなんとか立ち上がって、1歩ずつ後ずさる。






…そしてついに、背中にヒンヤリとした感覚。





「優衣っ!お願い!来ないで…」



優衣は、あたしの言葉なんて気にせず、どんどん近づいてくる。


こんなこと今の優衣に言ったって無駄なのに。
そんなこと、自分が1番分かってる。







今、初めて知った。

人間、ホントに怖いときって、涙さえでないんだってこと。







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