永久の贄[BL]
珍しい事が続いて疲れたはずなのに、なかなか眠れなくて。

こっそり起き上がって厠へ行く事にした。

その起きた反応にもすぐに感じ取り、雪が寝ぼけ眼でこちらを見てくる。

どれだけ敏感なんだよ。月花も少し目を開け、一緒になってこっちを見ているし。


「彩十……さん? どちらへ……」

「厠。一人で行けるから、付いてくるなよ? 無理して起きるな。行ったら俺もすぐに寝るから」


本来ならばそれでも一緒に来ると言う筈なのに。

やっぱり眠さには勝てなかったようで、俺の言葉に安心したかのように再び二人は眠りに就いた。
< 159 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop