永久の贄[BL]
本来ならばそれでも一緒に来ると言う筈なのに。

やっぱり眠さには勝てなかったようで、

俺の言葉に安心したかのように再び二人は眠りに就いた。


そっと戸を開け、誰も起こさないようにと慎重に静かに歩いて行き、

あと少しで目的の場所である厠に着くぞと言う時だ。

厠に行くまでに通過する最後の部屋とも言える場所から、かすかに話し声が聞こえてきた。

別に興味のないような会話であれば素通りをしている。

だけど聞こえてきたのは気になる内容だった。

幸いにもその部屋の明かりは小さかったからか、俺は怪しまれる事なくそれを聞く事が出来た。
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