永久の贄[BL]
……今、何て言った? 会話はまだ続いているようだったけれど、

そこから先の言葉は聞こえなかった。

聞き間違いじゃなければ、こいつら恐らく弟子達の言っている事が嘘じゃなければ……俺は。

気付いた時にはババ様の屋敷から飛び出していた。素足のまま。

何も考えず、ただ里から離れようと言う気持ちだけが俺を動かしている。

別に今更死ぬのは怖くない。だって里に来た時点でもう死ぬ事は覚悟していたし。

ただ……里の連中まで死なせたくない。それだけだ。
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