永久の贄[BL]
それはやはりこれから暫くは行動を共にするからであって。それだけではない。

少しの間だけではあったが、オレの屋敷には誰もいなかった。

何もないとは思いつつも、留守を月花に任せるように言ったのだ。

月花は女だがそれでも戦闘能力は高い。

出来心でやってきた泥棒や、偵察と称してやってくる村人連中位なら一人でも撃退出来る。

そうでなければオレの従者になんてしないし。


「いよいよ……ですね。僕、緊張してきました」

「お前が緊張してどうする。いつも通りで良い」

「海理様は本当にたくましいですね。流石です」


そんな他愛もない会話を出来るのも、下手したらあと数回だけだなんて今は考えないでおこう。
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