私のドライな彼氏
───────────・・・


「嬉しかった」


「え?」



夕食を済ませ、ソファーで寄り添っていると昴が突然言い出した。




「どんな昴でも受け入れられるってやつ」


「・・・だって、本当のことだし」


「少し後悔してたんだ。引かれてないかって」


「え?」


「一緒にいたいがために、妊娠させようと考えたこともあったって話・・・」



どうしようもなく愛しい存在。

知香に避けられているように感じた瞬間抱いた黒い感情を、ずっと昴は後悔していた。



「確かに、ちょっと驚いたけど・・・今は昴に大事にされてるってすごく思うから」



あんなことを言ってから、昴は愛し合うときには徹底的に避妊をしている。



万が一、知香が妊娠してしまったら、自分を許せないからだ。



「子どもは、俺たちを離さないためのものじゃない。ちゃんと養えるようになった時に、望んで、俺たちの宝物として生まれてきてほしいんだ」


「うん。あたしも同じ気持ちだよ」




そういう知香にほほ笑みながら、昴はゆっくり唇を重ねるのだった。




綺麗なところも悪いところも含めて昴なんだ。


あたしはどんな昴も一生愛してるからね。




fin



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