Perfume〜時の調香師〜
涙をふき取り目を開けると、スウェーデンいきの船の上にいた


「戻ってきた‥」


俺はヤグルマルソウのように白い海を見渡した


「アナスイ‥‥」


ふと名前を出した


“センリ‥‥センリ‥‥”


きずくとアナスイの香水の香りがする

そして名前を呼ばれた

“センリ‥‥ありがとう‥‥”


と香りから伝わる


「ありがとう‥‥アナスイ‥‥」


俺は幸せな香水を作る人になりたかった‥‥
アナスイは幸せだったのか‥‥苦い思いが募る


“幸せ‥‥だったわ‥‥センリ‥‥”


そう伝わると香りが消え、俺は胸が張り裂けそうだった。


「アナスイ‥‥俺幸せにできた?」





そう最後に言い
悲しい人魚姫の話の海をあとにした‥‥‥


マーメイド プリンセス
人魚姫おわり‥‥‥‥
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