ホスト教師

純平の好きな奴は?

菜々子が鞄を抱えて廊下を走って来た。





菜々子おまえ泣いてるのか?





俺が近づくのを無視して、菜々子は走り抜けようとする。





菜々子逃がすものか、俺は走る菜々子を追いかけ、後ろから抱き寄せた。





驚き足を止めた菜々子。





「嫌だ、綺羅先生離して!」




「離さない、何で泣いてる純平と何かあったのか?」




何で何も言わないんだよ。




俺は嫌がる菜々子を、無理矢理国語科準備室に連れ込んだ。





「菜々子いいから座れ。」





そんなに睨むなよ、俺は泣いてる菜々子をほって置けない。





この気持ちがなんなのか、俺はまだ知りたくない。





俺が教師で、菜々子が生徒だからなんだと自分に言い聞かせた。










< 50 / 128 >

この作品をシェア

pagetop