最後の世界がきみの笑顔でありますように。


でもやっぱり心配になって、テーブルにご飯を並べる二人をこっそりと覗いた。



「これお兄の!!」


秋君が自分の作った目玉焼きを置きながら宣言する。



「柚のはお姉ちゃんが食べるの!!」



その言葉に胸が熱くなる。何だろう…幸せで胸がいっぱいになった。



「漣?」


「わっ!」



突然背後から聞こえた声に、驚いて振り返る。



「坂原!!」


「さ、漣!?」


逆に驚かれてしまった。何でびっくりしてるんだろう。



「…………………。」


坂原は無言であたしを見つめている。







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